『スウィーニー・トッド』(原題 Sweeney Todd, the Demon Barber of Fleet Street)は、19世紀イギリスの伝説、スウィーニー・トッドを題材としたミュージカルである。
ヒュー・ホイーラー脚本、スティーヴン・ソンドハイム作詞作曲。1979年3月1日初演。
あらすじ
19世紀イギリスのロンドン、フリート街。
流罪となった、理髪師ベンジャミン・バーカー。残した妻と幼い娘を想い流刑地から脱獄した彼は、漂流しているところを水夫アンソニーに助けられる。アンソニーの乗る船で15年振りにロンドンに戻ったベンジャミン・バーカーは、スウィーニー・トッドと名を変え、フリート街にあった自分の理髪店へと向かう。
そこで彼は、かつての店の大家であったパイ屋のミセス・ラヴェットと再会する。彼女から妻と娘に起きた悲劇を聞かされ、自分が無実の罪を着せられたことを悟った彼は、全ての元凶であるターピン判事に復讐を誓う。
公演記録
1979年ブロードウェイ初演
1979年3月1日 - 1980年6月29日 ブロードウェイ/ユーリス劇場/577公演
オリジナル・キャスト
- スウィーニー・トッド(復讐に燃える床屋):レン・キャリオウ
- ミセス・ラヴェット(パイ屋の主):アンジェラ・ランズベリー
- 乞食女(スウィーニーの周囲に現れる謎の女):メール・ルイーズ
- ジョアンナ(スウィーニーの娘。ターピン判事の養女):サラ・ライス
- アンソニー・ホープ(ジョアンナに心を寄せる若き船乗り):ヴィクター・ガーバー
- ターピン判事(スウィーニーを無実の罪に落とし入れた張本人):エドモンド・リンテック
- ビードル・バンフォード(タービンの子飼いの役人):ジャック・エリック・ウィリアムス
- トバイアス・ラグ(ミセス・ラヴェットを慕う、素朴で純粋な青年):ケン・ジェニングス
オリジナル・スタッフ
- ディレクター:ハロルド・プリンス
- 演出・振付:Larry Fuller
- 美術:Eugene Lee
- 衣裳:Franne Lee
- 照明:Ken Billington
ほかの主な公演
- 1980年ウェスト・エンド公演
- 1980年7月2日 - 1980年11月15日 ウエスト・エンド/ドゥルーリー・レーン・ロイヤル劇場
- 1989年ブロードウェイ再演
- 1989年9月14日 - 1990年2月25日 ブロードウェイ/スクエア劇場/189公演
- 1989年度トニー賞に6部門ノミネート。ミュージカル演出賞とミュージカル音響デザイン賞を受賞
- 2005年ブロードウェイ再再演
- 2005年11月3日 - 2006年9月3日 ブロードウェイ/ユージンオニール劇場/384公演
- 2023年ブロードウェイ再再再演
- 2023年3月36日 - ブロードウェイ/ラント=フォンタン劇場/現在上演中
トーマス・カイルによる新演出。2023年度トニー賞に6部門ノミネート。レコーディングアルバムが、2023年度グラミー賞最優秀ミュージカル・ショー・アルバム賞にノミネート。
受賞
1979年度トニー賞8部門受賞
- 最優秀ミュージカル作品賞
- 最優秀ミュージカル脚本賞
- 最優秀作詞作曲賞
- 最優秀ミュージカル主演男優賞
- 最優秀ミュージカル主演女優賞
- 最優秀ミュージカル演出賞
- 最優秀ミュージカル装置デザイン賞
- 最優秀ミュージカル衣装デザイン賞
日本における公演
初演
1981年に鈴木忠志演出、市川染五郎(現・松本白鸚)と鳳蘭主演で帝国劇場で上演された。
- スウィーニー・トッド:市川染五郎(現・松本白鸚)
- ラヴェット夫人:鳳蘭
- 乞食女:市原悦子
- ジョアンナ:沢田亜矢子
- アンソニー:立川三貴
- ターピン判事:中丸忠雄
亜門版
2007年、26年ぶりの上演となり、大竹しのぶのミュージカル初主演としても話題になった。
スタッフ
演出:宮本亜門
主催・企画・制作:フジテレビ・ホリプロ
キャスト
- スウィーニー・トッド:市村正親
- ラヴェット夫人:大竹しのぶ
- 乞食女:キムラ緑子
- ジョアンナ:ソニン
- アンソニー:城田優
- ターピン判事:立川三貴
- ビードル:斉藤暁
- トバイアス:武田真治
公演記録
亜門版再演
2011年、宮本亜門演出で再演された。
スタッフ
演出:宮本亜門
主催・企画・制作:フジテレビジョン・ホリプロ
キャスト
- スウィーニー・トッド:市村正親
- ミセス・ラヴェット:大竹しのぶ
- 乞食女:キムラ緑子
- ジョアンナ:ソニン
- アンソニー:田代万里生
- ターピン判事:安崎求
- ビードル:斉藤暁
- トバイアス:武田真治
公演記録
亜門版3回目公演
2013年、宮本亜門演出で再々演が決定した。
スタッフ
演出:宮本亜門
主催・企画・制作:フジテレビジョン・ホリプロ
キャスト
- スウィーニー・トッド:市村正親
- ミセス・ラヴェット:大竹しのぶ
- 女乞食:芳本美代子
- ジョアンナ:高畑充希
- アンソニー:柿澤勇人
- ターピン判事:安崎求
- ビードル:斉藤暁
- トバイアス:武田真治
公演記録
亜門版4回目公演
2016年、宮本亜門演出で再々演が決定した。
スタッフ
演出:宮本亜門
主催・企画・制作:フジテレビジョン・ホリプロ
キャスト
- スウィーニー・トッド:市村正親
- ミセス・ラヴェット:大竹しのぶ
- 女乞食:芳本美代子
- ジョアンナ:唯月ふうか
- アンソニー:田代万里生
- ターピン判事:安崎求
- ビードル:斉藤暁
- トバイアス:武田真治
公演記録
亜門版5回目公演
2024年、宮本亜門演出で再々演が決定した
スタッフ
演出:宮本亜門
主催・企画・制作:フジテレビジョン・ホリプロ
キャスト
- スウィーニー・トッド:市村正親
- ミセス・ラヴェット:大竹しのぶ
- 女乞食:マルシア
- ジョアンナ:唯月ふうか/熊谷彩春(Wキャスト)
- アンソニー:山崎大輝/糸川耀士郎(Wキャスト)
- ターピン判事:安崎求/上原理生(Wキャスト)
- ビードル:こがけん
- トバイアス:武田真治/加藤諒(Wキャスト)
公演記録
脚注
関連項目
- スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 - 本ミュージカルの映画版。
- 世界で一番パパが好き! - このミュージカルを観てきた親子が幼稚園の発表会で首切りシーンを演じて園長を気絶させる。
外部リンク
- Sweeney Todd on the Internet Broadway Database
- Sweeney Todd at the Sondheim Database
- Sweeney Todd on The Stephen Sondheim Reference Guide
- Sweeney Todd at Sondheim.com
- Sweeney Todd at the Music Theatre International website
- Sweeney Todd: School Edition at the Music Theatre International website
- Sweeney Todd Music Theatre Warwick's 2008 production(アーカイブ)
- Stephen Sondheim "The Story So Far" podcast series produced by Sony BMG Masterworks(アーカイブ)
- ブロードウェイミュージカル スウィーニー・トッド 亜門版公式サイト




